【8月13日 AFP】北アフリカのアルジェリアの検察は12日、多数の死者が出た山火事の原因となった火を付けたと疑われた男性がリンチされ死亡した出来事をめぐり、捜査を命じた。

 アルジェリアでは9日以降、山火事が多発し甚大な被害が出ており、少なくとも69人が死亡している。

 インターネットに11日投稿された動画には、暴徒がジャマル・ベン・イスマイル(Jamal Ben Ismail)さん(38)を死ぬまで殴り、体に火を付ける様子が映っていた。暴徒はベン・イスマイルさんが火災を発生させたと主張している。

 殺害現場は、山火事の被害が最も大きかった地域の一つ、ティジウズ(Tizi Ouzou)地方のラルバアナトイラトン(Larbaa Nath Irathen)。

 現地メディアによると、ベン・イスマイルさんの父親は「冷静になるよう」呼び掛けるとともに、当局に対して息子の死の真相を明らかにするよう求めた。

 当局は山火事の原因について、短時間に数十か所から火の手が上がったことから、放火の疑いがあるとしている。これまでに「放火容疑」で4人が逮捕されたが、身元や動機などは発表されていない。(c)AFP