【8月13日 AFP】(更新)トルコ北部の黒海(Black Sea)沿岸各地で10日夜から11日にかけ、豪雨に伴う洪水が発生し、17人が死亡した。

 トルコ南部では先月下旬から数百件の山火事が発生し、8人が死亡している。北部沿岸地域での豪雨は、南部で一連の火災がほぼ鎮火したと発表された矢先に発生した。同国では干ばつや自然災害が続発しており、こうした災害の発生頻度と規模は気候変動により悪化しているとみられている。

 10日夜にバルカン半島で発生した豪雨により、黒海沿岸の山間地帯にある3県では市街が冠水し、土砂崩れで道路や橋が崩壊。緊急対応当局によると、一部の地域では一時4メートルの浸水が発生し、240キロメートル以上にわたる範囲が冠水した。ベキル・パクデミルリ(Bekir Pakdemirli)農業・森林相は11日、「過去50年、あるいは100年にわたり体験しなかった災害」が起きていると警告した。

 沿岸都市シノップ(Sinop)では11日、浸水した病院から人々が救助隊により避難させられた。病院には患者45人が入院し、うち4人は集中治療室に入っていた。12日には数千人が学生寮に避難し、食料配給を受けた。

 トルコの防災当局によると、北部のカスタモヌ(Kastamonu)県と同県に隣接するシノップ県ではそれぞれ15人と2人が死亡。このほかに1人が行方不明となっている。(c)AFP