【8月13日 AFP】米共和党のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務は12日、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領のアフガニスタン政策を「無謀」と非難した。バイデン政権は同日、アフガンの旧支配勢力タリバン(Taliban)の進軍に備えて、現地の大使館職員を国外に退避させると発表していた。

 マコネル氏は声明で、「アフガンは、予測も予防も可能な大惨事に向かって突き進んでいる」と述べた。「米当局者はバイデン政権のせいで、(首都)カブール制圧の準備を進めるイスラム過激派に、米大使館を見逃すよう懇願する羽目になった」

 バイデン政権は、兵士3000人を派遣してカブールの国際空港を確保し、大使館職員と現地人協力者を退避させると発表。米国がアフガンを見捨てようとしているとの見方が強まった。タリバンは次々と都市を制圧し、米国の支援を受けるアフガン政府をますます脅かしている。

 マコネル氏は、バイデン氏はアフガン駐留米軍の撤退を表明した通り8月31日に完了させるのではなく、アフガン軍への軍事支援を強化すべきだと主張した。

 さらに、「バイデン大統領の戦略は、不完全ながらも安定した状況をわずか数週間で、非常に厄介な世界的な緊急事態に変えた」と指摘。「タリバンにアフガンを支配させ、(国際テロ組織)アルカイダ(Al-Qaeda)を復活させれば、世界中のイスラム過激派運動と共鳴する」

 マコネル氏は、大使館員らの退避のための米軍派遣について、「カブール陥落に備えているようだ」と述べ、米軍の撤退から2年後の1975年に北ベトナム軍がサイゴン(Saigon、現ホーチミン〈Ho Chi Minh〉)を制圧した「サイゴン陥落」になぞらえた。(c)AFP