【8月13日 AFP】インドネシア陸軍は、女性の入隊希望者に実施してきた「処女検査」を廃止した。同軍参謀総長が12日、発表した。

 検査に科学的根拠はなく、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は、「ジェンダーに基づく暴力の一形態」だと批判していた。しかし、陸軍は、軍のイメージを損なう恐れのある性交渉をした入隊希望者を排除する手段だと主張し、長年にわたり正当化していた。

 アンディカ・ペルカサ(Andika Perkasa)陸軍参謀総長は12日、数十年にわたって行われてきた検査が11日までに廃止されたと発表したが、具体的な日付には言及しなかった。

 女性に対する暴力に反対する全国委員会(Komnas Perempuan)は、発表を歓迎する一方、陸軍は廃止を文書化し、空軍と海軍も同様の措置を取るよう求めた。

 世界保健機関(WHO)は、こうした検査は科学的妥当性を欠き、過去の性交渉経験の有無を調べる信頼できる指標にはならないと指摘している。(c)AFP