【8月12日 AFP】米疾病対策センター(CDC)は11日、新型コロナウイルスワクチンの接種によって流産のリスクが高まることはないとのデータを示し、妊娠中の女性に接種を強く呼び掛けた。

 CDCのロシェル・ワレンスキー(Rochelle Walensky)所長は、「妊娠中の人や妊娠を予定している人、授乳中の人たち全てに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から身を守るためワクチン接種を推奨する」と述べた。

 ワレンスキー氏は「ワクチンは安全で効果的」だと説明。感染力の強い変異株「デルタ株」が流行し未接種の妊婦が重症化する事例が増えていることから、接種率を上げる必要がこれまでになく高まっていると指摘した。

 CDCによると、これまでに得られたデータから妊娠20週目に入る前に米製薬会社ファイザー(Pfizer)とモデルナ(Moderna)のmRNAワクチンを接種した妊婦約2500人について分析したところ、流産した人の割合は約13%で、通常の頻度とされる11〜16%とほぼ変わらなかった。

 CDCは、「妊娠中の人がワクチンを接種する利点は、あらゆる既知のリスクと潜在的なリスクに勝る」としている。(c)AFP