【8月12日 AFP】6か月にわたり噴火活動が続くイタリア南部シチリア(Sicily)島の活火山、エトナ山(Mount Etna)の南東火口の標高が3357メートルとなり、同じエトナ山の北東火口が持つ欧州最大標高記録を塗り替えた。国立地球物理学火山学研究所(INGV)が10日、発表した。

 南東火口はエトナ島で最も新しく、最も活発な火口。INGVは、衛星画像の分析により、40年間エトナ山で最も高い火口だった北東火口を抜いたことが分かったと説明した。

 エトナ山は今年2月半ば以降、南東火口から50回ほど火山灰と溶岩が噴出している。衛星画像から算出したエトナ山の外形に顕著な変化がみられるという。

 北東火口は1981年に、標高3350メートルを記録して欧州最大となったが、2018年に火口の縁が欠け、3326メートルまで低くなった。

 南東火口の火山活動の影響が、周辺の村へ及ぶ危険はほぼないとされている。

 地元政府は7月、これまでに推定30万トンの火山灰を除去したと発表した。(c)AFP