【SDGsニュースを振り返る】8月5日〜8月11日
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【8月14日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。
英国各地の美容師らが、カットした髪を利用して、タンカー事故などで流出した油の除去やコンポストづくりに役立てるなど環境保護の取り組みに参加している。
持続可能性を追求する美容師の団体「グリーンサロンコレクティブ(Green Salon Collective)」には昨年、髪の毛約500キロと金属3.5トンが集まり、リサイクルされている。
同団体の創設者の一人、フライ・テイラー(Fry Taylor)さんはヘアサロンで、髪の毛を利用した汚染除去フィルターの効果を実演してみせた。テイラーさんは「各国の政府や行政が採用するまで5年や10年待つのではなく、自分たちでやりましょう」と呼び掛けた。
アガット・バニ(Agathe Vanie)さんが代表を務める非営利団体(NPO)「ワロ(Walo)」は、地元の女性たちを集めて有機農産物を栽培し、コートジボワールの都市ディボ(Divo)に初めて生まれた有機食品の店で販売している。
「有機農業を始めるために私が女性たちを集めたのは、まず自分たちの健康のため、そして自立して子どもたちを学校に通わせ、貧困から抜け出すためです」とバニさん。
従来型の栽培方法の野菜よりも値が張るが、有機というブランディングが多くの客を引き付けている。西アフリカのこの国で、食品のクオリティーに対する意識が高まっている大きな証しでもある。
私たちは警告を無視してきた、もはや手遅れだ──国連(UN)の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は9日、地球温暖化の勢いはすさまじく、地球の平均気温は3年前の予測よりも10年早い2030年ごろに、産業革命前と比較して1.5度上昇するとの最新報告書を発表した。
今秋開催される気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)では、気温上昇を1.5度までに抑制する目標が焦点となる。報告書はたとえ1.5度の目標が奇跡的に達成できたとしても、熱波や豪雨、干ばつなどの異常気象が「観測史上類を見ない」規模で起きる恐れがあるとも結論付けている。
欧州各国の首都の中で汚染レベルが最悪とされるポーランドのワルシャワ中心部に、クリーンな酸素を出す新しい遊び場「エアバブル(AirBubble)」が出現した。中では、藻類が大気汚染の原因となる微粒子や二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素の泡を出している。
「エアバブル」には数十本のガラス製シリンダーが取り付けられている。中身は水に入った緑色の藻類で、下部からポンプで空気が送られて来る。この藻類が大気汚染の原因となる粒子状物質やCO2を吸収し、装置の上部からは新鮮な酸素が放出される。
プロジェクトを手掛けた都市デザイン事務所「エコロジックスタジオ(EcoLogicStudio)」の共同創始者、マルコ・ポレット(Marco Poletto)氏は「自然界の生物の英知を都市に持ち込むことの有用性は、まだ開拓されていない」と語る。
タイのビーチは人気の観光スポットとなっているが、熱帯の日差しから身を守るために観光客が使用する日焼け止めが、デリケートで、成長が遅いサンゴに悪影響を及ぼす懸念が高まっている。
禁止されたのは、オキシベンゾン、オクチノキサート、メチルベンジリデンカンファまたはブチルパラベンを含む日焼け止め。
2030年までに新車の半数を排出ゼロ車に バイデン氏、大統領令署名へ
米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は5日、2030年までに国内で販売される新車の半数を、温室効果ガスを排出しない車にするとの大統領令に署名した。
ホワイトハウス(White House)は大統領令により米国が「電気自動車(EV)の未来を前進させ、中国に先行し、気候危機に取り組む」ことになると説明した。