■「私を呼んでください」

 年間9000トンのアーモンドを出荷しているビクラム・ハンダル(Bikram Hundal)さんは、かつて深さ300メートル近くまで井戸を掘ったが一滴の水も出なかった経験がある。

 初めてサギュースピさんと会ったとき、アーモンド畑の真ん中で「地質調査ですか、それとも衛星を使うんですか?」と尋ねたところ、「いや、私は水の電磁流を感じるんです」と言われた。

 エンジニアリングを学んだハンダルさんは最初はばからしいと思ったが、これまでに5回、サギュースピさんに地下水探しを依頼して、5回とも成功した。

 だが専門家らは、どんな場所でもかなり深く掘削すれば、ある程度の水は出ると言ってダウザーには批判的だ。

 米地質調査所(USGS)は「ダウザーは棒が指し示す一地点だけが、水が出る場所だと思わせがちだが、必ずしもそうではない」と警告する。

 枝はうそをつかないと言うサギュースピさんは「もちろん疑う人もいるでしょう」と肩をすくめつつ、「それも農場が完全に干上がるまでのことですね」とほほ笑んだ。「そうなったら、私を呼んでください」

 映像は7月24日撮影。(c)AFP/Camille CAMDESSUS