【8月10日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は9日、六つ目の州都を制圧した。政府はタリバンの勢いを抑え込めずにおり、北部ではここ数日で都市部が相次いで陥落している。

 新たに制圧されたのは、北部サマンガン(Samangan)州の州都アイバク(Aibak)。同州副知事によると、同市郊外で数週間にわたり戦闘が続いた後、地元の長老らが当局に対し、これ以上の衝突を避けるよう嘆願。知事がこれを受け入れ部隊を撤収し、タリバンは抵抗を受けずに同市に入った。

 タリバンは先週末、南西部ニムルズ(Nimroz)州の州都ザランジ(Zaranj)を掌握。その後、シェベルガン(Sheberghan)、クンドゥズ(Kunduz)、サリプル(Sar-e-Pul)、タロカーン(Taloqan)の北部4州都を次々と制圧した。

 さらにタリバンは9日、北部の最大都市で、政府が同地域支配を維持する上で重要なマザリシャリフ(Mazar-i-Sharif)にも入ったと主張。だが当局者や地元住民らは、タリバンの主張は誇張であり、戦闘は市の周辺地区にとどまっていると話している。

 アフガニスタンでの戦闘は、米主導の外国部隊がアフガン完全撤収を開始した5月半ばから激化している。外国部隊の撤収は、2001年9月11日の米同時多発攻撃から20年の節目に先立ち、今月末までに完了する予定。(c)AFP