【8月3日 AFP】(更新、図解追加)アフガニスタン南部で、政府軍と旧支配勢力タリバン(Taliban)による激しい戦闘が続いている。国連(UN)は3日、主要都市ラシュカルガー(Lashkar Gah)で直近の24時間に民間人少なくとも40人が死亡、100人以上が負傷したと発表し、「無差別」の銃撃戦や空爆により民間人が最大の犠牲を払っていると警鐘を鳴らした。

 ラシュカルガーはヘルマンド(Helmand)州の州都。国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)はツイッター(Twitter)で、市民の窮状に「深い懸念」を表明し、「市街地での戦闘を直ちに中止する」よう訴えた。

 当局によると、タリバンは同州にある11のラジオ局と4のテレビ局を占拠。そのほとんどがラシュカルガーにあり、タリバン派チャンネルが唯一、イスラム教関連の番組を放送する状況となっている。

 情報・文化省は「テロリストらは、メディアが真実を公表し、自分たちの不正を暴くことを望んでいない」と非難した。

 外国のアフガニスタン駐留部隊が5月初めに撤退の最終段階に入って以降、タリバンは地方部の多くの地域を掌握してきたが、各州の州都では反撃を受け、制圧に至っていない。

 政府は、何としてでも都市は守ると宣言していた。ラシュカルガーが陥落すれば、政府は戦略的にも精神的にも大きな打撃を受けることになる。(c)AFP