【8月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領は5日、東京五輪サッカー女子で米国代表チームが銅メダルを獲得したことを受け、金メダルを逃したのはチーム内にいる「左翼の狂ったやつら」が社会問題に対する意識が高すぎたことが原因だったと主張した。

 トランプ氏は五輪開幕前に開いた集会でも、支持者らに対しサッカー女子代表チームへブーイングするようけしかけていた。この日のコメントでは、代表チームが試合前の国歌斉唱で起立を拒否したという、事実に反する主張も展開。社会問題に対する意識が高いことを指す「ウォーク」という俗語を使い、「左翼の狂ったやつらの過激グループが率いるサッカー代表チームがウォークでなかったら、銅ではなく金メダルを取っていただろう。ウォークな人は負ける。ウォークはすべてを悪化させる。サッカー代表は確実に悪化した」と主張した。

 5日に行われた東京五輪サッカー女子3位決定戦では、米国がオーストラリアに4-3で勝利。米代表の主力ミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)選手は、うち2得点を挙げた。紫色に染めた髪がトレードマークのラピノー選手は、同性愛を公表している代表選手のうちの一人で、LGBT(性的少数者)の権利擁護運動でも知られている。

 ラピノー選手は過去にトランプ氏批判を繰り返し、同氏と対立してきた。トランプ氏は「紫色の髪の女のプレーはひどかった。頭の中は極左の政治思想でいっぱいで、自分のやるべきことに集中していない!」とこき下ろした。(c)AFP