【8月6日 AFP】東京都で5日、新型コロナウイルスの新規感染者が5000人を超え、過去最多を更新した。東京五輪閉幕まで数日を残す中、政府は新型ウイルスまん延防止等重点措置の適用地域に8県を追加することを決定した。

 東京には既に緊急事態宣言が発出されているが、感染力の強い変異株「デルタ株」により感染者が急増。1日の新規感染者は1週間前には3865人、2週間前は1979人だったが、5日には5042人を記録した。同日には全国の新規感染者数も過去最多となり、初めて1万4000人を超えた。

 緊急事態宣言は現在、6都府県に出されている。政府は5日、他の5道府県に出しているまん延防止等重点措置の対象に、8県を追加することを決めた。これにより飲食店の営業時間や酒類の提供が制限されるが、こうした制限の効果を疑問視する専門家もいる。国際医療福祉大学(International University of Health and Welfare)の和田耕治(Koji Wada)教授は、現在の流行状況に鑑みると別の種類の対策をとることが急務だと指摘した。

 東京五輪は競技の大半が無観客で行われている。7月1日以降、大会スタッフや選手、メディア関係者の間で計353人の感染が確認されたが、大会主催者は五輪が日本に感染拡大をもたらした証拠はないと強調している。(c)AFP