【8月10日 AFP】フォルカー・ミロス(Volker Miros)氏(81)は、南アフリカのトリュフ栽培の先駆者だ。

 欧州の地中海地方と気候が似ている南アフリカ西部のセダーバーグ(Cederberg)山脈地方でトリュフが栽培できないはずはないと思い立ち、2009年、「黒いダイヤモンド」こと仏ペリゴール(Perigord)地方産のトリュフの胞子を輸入。胞子を付けたオークの苗木を植え付けた。

 最初の収穫までには6年間の試行錯誤が必要だったが、いまやミロス家はセダーバーグ山脈地方をはじめ国内の気候適地に計約100ヘクタールのトリュフ栽培地を持つ、国内随一の生産者になった。

 南アフリカのトリュフのシーズンは、一年のうち最も冷涼な6~8月。最も生産性の高いところでは、1シーズンに1ヘクタール当たり10キロ近くの収穫がある。

 今年はミロス家が生産した最高品質のトリュフに1キロ当たり2万ランド(約15万円)の値が付いた。欧州の市場価格に匹敵する高値だ。(c)AFP/Saawmiet MOOS and Rodger BOSCH