【8月6日 AFP】ロードレース世界選手権(WGP)で通算9度の総合優勝を誇るモーターサイクルレース界の伝説、バレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)が5日、今季限りで26年間の現役生活から引退すると表明した。

 現在42歳のロッシは今季、ヤマハ(Yamaha)のサテライトチームに当たるペトロナス・ヤマハSRT(Petronas Yamaha SRT)と1年契約を結び、その後は自身のチームでレースに参戦する可能性を取り沙汰されていた。

 しかし、今週末のスティリアGPを控えた記者会見で、「今季限りでやめると決めた。残念ながら、MotoGPライダーとしては残り半分のシーズンになる」と話した。

「難しく、とても悲しい瞬間だ。ここまで長い長い旅路だった」と語り、やめるなら「今がそのときだ」と強調したロッシは、MotoGPクラスでは同胞のジャコモ・アゴスチーニ(Giacomo Agostini)氏が持つ歴代1位の計8回にあと一つと迫る計7回の年間優勝と共にレースを終えることになる。

 ロッシは1997年の125ccクラスで初めて総合優勝を果たした後、その2年後には250ccでも年間王者に君臨し、最高峰カテゴリーの500ccで2001年、そしてMotoGPクラスで2002年、2003年、2004年、2005年、2008年、そして2009年に世界タイトルを獲得。MotoGPクラスでは通算89勝を挙げた。

 また、最後に優勝したのは2017年のオランダGPで、125ccクラスでの初優勝から20年と311日という年月は歴代最長記録となっている。

 しかし、今季のロッシはヤマハSRTに降格し、ポイントランキングではここまで計17ポイントの19位に低迷。昨季も表彰台に上がったのは1回のみとなっていた中で、今季終了後にレース生活を終えることになった。(c)AFP