【3月2日 AFP】ロードレース世界選手権(WGP)のMotoGPクラスに参戦するバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)は、トップカテゴリーでの自身22年目のシーズンで、ヤマハ(Yamaha)のファクトリーチームからサテライトチームに移籍する中、新たなスタートを切ることに期待を抱いている。

 現在42歳のロッシはこれまでMotoGPで通算7度の年間優勝を誇っているが、2020年はライダーズ選手権で15位に終わったほか、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で陽性となり2レースを欠場するなど、自身にとって最悪のシーズンとなった。今季はヤマハとの契約を1年延長し、同胞のフランコ・モルビデリ(Franco Morbidelli)とタッグを組んで、ペトロナス・ヤマハSRT(Petronas Yamaha SRT)からレースに臨むことになっている。

 ロッシはバーチャル形式で行われたチームの新体制発表会で、「これは自分にとって新たなチャレンジだ。とても若いチームだが、ここ2年間ではすでに競争力を発揮している」とすると、「2021年の目標はレースで競い、勝利を目指し、表彰台に上ることだ。そして、シーズンの終わりには選手権で良いポジションも狙いたい」と語った。

 ファクトリチームのモンスターエナジー・ヤマハ(Monster Energy Yamaha)は、ロッシの代わりに若手ドライバーのファビオ・クアルタラロ(Fabio Quartararo、フランス)を昇格させた。同選手は昨季、MotoGP参戦2年目にして3勝を記録した。

 昨季のMotoGPは、26歳のモルビデリが選手権で2位に入り、チーム・スズキ・エクスター(Team SUZUKI ECSTAR)のジョアン・ミル(Joan Mir)が総合優勝。シリーズ4連覇中だったレプソル・ホンダ(Repsol Honda)のマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)は、けがで出場したのはシーズン初戦のみとなった。

 ロッシはMotoGPと500ccで歴代1位の計89勝を記録しているものの、2017年を最後に勝利から遠ざかっている。エリートクラスでは今世紀最初の10年間を支配していたが、現在は6度の総合優勝を誇るマルケスにナンバーワンライダーの座を明け渡している。(c)AFP