【8月1日 AFP】東京五輪は1日、競泳各種目の決勝が行われ、米国のケーレブ・ドレッセル(Caeleb Dressel)はさらに二つのタイトルを獲得し、金メダル5個で大会を締めくくった。オーストラリアのエマ・マキーオン(Emma McKeon)は、競泳女子選手としては初めて1大会で7個のメダルを獲得した。

 米国の鉄人ドレッセルは男子50メートル自由形を21秒07で優勝して世界最速のスイマーになると、今大会の競泳を締めくくる4×100メートルメドレーリレーにも登場。米国代表の一員としてバタフライを泳ぎ、自国が2009年に出したタイムを更新する3分26秒78の世界新記録での優勝に貢献した。

 アダム・ピーティ(Adam Peaty)を擁する英国が銀メダル、イタリアが銅メダルを獲得した。

 謙虚なマキーオンも同じように見事な泳ぎを見せ、女子50メートル自由形を23秒81で優勝すると、女子4×100メートルメドレーリレーでもオーストラリアを勝利に導いた。マキーオンがバタフライを泳いだオーストラリアは、五輪新記録の3分51秒60で勝利し、この種目を連覇中だった米国が銀メダル、カナダが銅メダルを獲得した。

 金4個、銅3個を獲得したマキーオンは、今大会のメダルを7個に増やし、1988年ソウル五輪に出場した旧東ドイツのクリスティン・オットー(Kristin Otto)氏、2008年北京五輪に出場した米国のナタリー・コーグリン(Natalie Coughlin)氏が持つ競泳でのメダル6個という記録を上回った。

 全競技を通じても、ヘルシンキ大会の体操女子で7個のメダルを獲得した旧ソ連のマリア・ゴロホフスカヤ(Maria Gorokhovskaya)氏に並び、五輪1大会で最も多くのメダルに彩られた女子選手になっている。

 マキーオンと同様、自由形の50メートル、100メートルの2冠を達成したドレッセルは、他に世界記録を出した100メートルバタフライと4×100メートルリレーでも優勝しており、マイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏、マーク・スピッツ(Mark Spitz)氏、マット・ビオンディ(Matt Biondi)氏、オットー氏という、五輪1大会で5個以上の金メダルを獲得した数少ない競泳選手の仲間入りをした。

 男子1500メートル自由形では、米国のロバート・フィンケ(Robert Finke)が疲労の中で金メダルを獲得し、800メートルとの長距離2冠を達成した。(c)AFP