【7月30日 AFP】 米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は29日、新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」の感染拡大を受けて、すべての連邦政府職員にワクチン接種を完了するよう要請した。

 接種を完了していない職員は、職場では場所を問わずマスクを着用し、同僚と物理的に距離を置き、週に1、2回の検査を受けることが求められる。

 ホワイトハウス(White House)によると、バイデン氏は民間企業にも同様の措置を促す予定。

 今回の措置は、連邦政府職員へのワクチン接種義務化には至らなかったが、バイデン氏は、警戒を続ける必要があると述べた。

「私たちは危機を完全に脱したわけではない」とバイデン氏は述べ、ワクチン接種やマスク着用を政治的な問題にしないよう国民に呼び掛けた。「これは(共和党の)赤い州と(民主党の)青い州の問題ではない。まさに生と死の問題だ」

 バイデン氏は国防総省に対し、米兵への新型コロナワクチンの接種義務化を検討するよう指示する。

 また、州や地方自治体には、今後ワクチン接種を受ける人に100ドル(約1万1000円)を支給し、接種を促すよう求めた。現金給付はすでに一部の州で実施されており、ホワイトハウスはその成果を認めている。(c)AFP