【7月28日 AFP】東京五輪は28日、競泳の各種目決勝が行われ、米国のケイティ・レデッキー(Katie Ledecky)は女子200メートル自由形で表彰台を逃したものの、その後に行われた新種目の1500メートル自由形で優勝を果たし、今大会初の金メダルを手にした。

 200メートルを制したのはオーストラリアのアリアン・ティットマス(Ariarne Titmus)で、同じくレデッキーに競り勝った26日の400メートル自由形に続き今大会二つ目の金メダルとなった。

 ティットマスは先月、200メートルで1分53秒09を記録。これは高速水着時代の2009年にイタリアのフェデリカ・ペレグリニ(Federica Pellegrini)がマークした1分52秒98の世界記録に次ぐ史上2番目のタイムだった。

 最後のターンで3位だったもののそこから巻き返したティットマスは、五輪記録となる1分53秒50でフィニッシュ。2位には1分53秒92で香港の何詩●(Siobhan Haughey、●=くさかんむりに倍)が、3位には1分54秒70でカナダのペニー・オレクシアック(Penny Oleksiak)がそれぞれ入った。

 200メートルでまさかの5着に終わり、またしてもタイトルを逃すことになったレデッキーだが、このレースからわずか1時間15分後には過酷な1500メートルに登場した。

 同種目の世界記録保持者で絶対的な存在であるレデッキーは、期待を裏切ることなく圧巻の泳ぎを披露し、15分37秒34で金メダルを手にした。米国のエリカ・サリバン(Erica Sullivan)が15分41秒41で銀メダルを、ドイツのサラ・コーラー(Sarah Kohler)が15分42秒91で銅メダルを手にしている。

 三つある競泳の新種目の一つである1500メートルで初の金メダリストとなったレデッキーは、「女子長距離の新種目でエリカとワンツーフィニッシュを飾れてとてもうれしい。これ以上の結果なんてない。とても幸せ」とコメントした。

「今大会では絶対に金メダルを少なくとも一つは獲得したかったから、ようやくその項目にチェックを入れられる」

 一方、表彰式すら逃し、五輪の決勝では自身ワーストとなる5位という結果に終わった200メートルについては立て直すのが難しかったと認めた。

 レデッキーは「難しかった。アドレナリンが出ることで200メートルのタイムが良くなって、長距離も良くなると思っていた」と語った。

 男子4×200メートルリレー決勝では、トム・ディーン(Tom Dean)とダンカン・スコット(Duncan Scott)を擁する英国が金メダルを獲得した。

 200メートル自由形で優勝したばかりのディーンが第1泳者、スコットが最終泳者を務めた英国は6分58秒58をマークし、かつて米国がたたき出した6分58秒55の世界記録に迫るタイムでフィニッシュした。

 ロシア五輪委員会(ROC)が7分1秒81で銀メダルを、アンカーのトーマス・ニール(Thomas Neill)が追い上げを見せたオーストラリアが7分1秒84で銅メダルを獲得した。

 米国は、スーパースターであるケーレブ・ドレッセル(Caeleb Dressel)が他の種目に専念するため出場を見送り、4位でのフィニッシュとなった。(c)AFP