【7月25日 AFP】オーストラリアとフランス、イタリア、ギリシャで24日、新型コロナウイルス対策やワクチン未接種者への行動制限に抗議するデモが行われ、計10万人以上が参加した。警察と衝突も発生した。

 フランス各地では、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が導入した「衛生パス」に抗議するデモが行われ、推定16万人が参加した。警察が一部のデモ参加者に催涙ガスや放水銃を使用する場面もあった。

 衛生パスは、映画館や美術館、スポーツ施設などへの入場に際し、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了しているか検査で陰性だったことを証明するもので、未接種者の行動は大きく制限される。

 デモ参加者は「自由、自由」とシュプレヒコールを上げ、「暴君マクロン」や「製薬大手が自由を制約」などと書かれたプラカードを掲げた。

 AFP記者によると、ギリシャの首都アテネでは約5000人がデモに参加し、「私たちの子どもに触れるな」などと書かれたプラカードを掲げていた。

 イタリアの首都ローマでは、飲食店や映画館などの利用時に提示を義務付ける「グリーンパス」に抗議するデモが行われた。

 オーストラリアのシドニーでは24日、当局が前日に自宅待機命令を10月まで延長すると示唆したことを受けて抗議デモが行われ、参加者が植木鉢や水入りのボトルを警官隊に投げつけた。

 ニューサウスウェールズ(New South Wales)州のグラディス・ベレジクリアン(Gladys Berejiklian)首相は、「身勝手な行動で、私たち全員の安全を脅かした」として、デモ参加者らに「まったくあきれた」と述べた。

 警察当局によると、100人近くが罰金を科され、57人が逮捕された。

 またメルボルンの警察当局によれば、同市では6人が逮捕された。(c)AFP/ AFP bureaus