【7月22日 AFP】記録的豪雨に見舞われた中国中部・河南(Henan)省鄭州(Zhengzhou)市では、これまでに少なくとも33人の死亡が確認された。衝撃が広がる市内では、安否不明者の捜索・救助活動が続く一方、洪水に押し流された車やがれきの撤去が始まった。

 気象当局によると、今回の豪雨で同市には3日間で平年の1年分の降水量に相当する雨が降った。排水管はたちまちあふれ、泥水が市街地やトンネル、地下鉄に流れ込んだ。

 同市の周辺地域に住む多数の住民も被災し、農地は冠水し、道路や鉄道は不通となった。

 22日には、当局の防災体制を問う声が上がった。中国版ツイッター(Twitter)の微博(ウェイボー、Weibo)ではユーザーらが怒りをあらわにし、なぜ地下鉄がもっと早く閉鎖されなかったのかと疑問を呈した。閲覧回数が1億6000万回を超えたスレッドもある。

 あるユーザーは「市街地の水位は腰まであったのに、なぜ地下鉄は客を乗せたのか」と投稿した。

 批判の高まりを受け、交通運輸省は声明を出し、鉄道各社に「直近の出来事から教訓を学ぶ」よう命じ、豪雨の場合は駅を早急に閉鎖するよう指示した。(c)AFP/Leo RAMIREZ/Ludovic EHRET