【7月20日 AFP】東京五輪の開会式で作曲を担当することになっていたミュージシャンの小山田圭吾(Keigo Oyamada)氏が19日、障害のある同級生をいじめていたと告白した過去の雑誌インタビューをめぐって激しい批判を浴びたことを受け、辞任を表明した。

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 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)も、「コーネリアス(Cornelius)」の名前で活動する同氏が作曲した4分程度の楽曲について、23日に行われる開会式では使用しないことを明らかにした。

 小山田氏は自身のツイッター(Twitter)で「このたびの東京2020オリンピック・パラリンピック大会における私の作曲参加につきまして、私がご依頼をお受けしたことは、さまざまな方への配慮に欠けていたと痛感しております」とした上で、「組織委員会の皆さまへ辞任の申し出をさせていただきました」と明かした。

「皆さまよりいただきましたご指摘、ご意見を真摯(しんし)に受け止め、これからの行動や考え方へと反映させていきたいと思っております」

「このたびは、誠に申し訳ございませんでした」

 小山田氏については、東京五輪の開会式で楽曲を担当することがネット上で報じられると、障害のある同級生をいじめていたと悪びれた様子もなく告白した1990年代半ばのインタビューが再び問題視された。

 小山田氏の過去の行動や発言に対してネット上で怒りの声が相次いでいた中、週末には大会組織委が問題のインタビュー内容を把握していなかったと釈明しつつ、「不適切な発言」とするコメントを発表していた。

 東京五輪をめぐっては、これまでにも関係者がスキャンダルで職を追われているが、開幕わずか4日前にして大会は再び不祥事に見舞われた。

 大会組織委員会の会長を務めていた森喜朗(Yoshiro Mori)氏は、「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」と女性蔑視発言をして2月に辞任。

 開閉会式の演出を統括していたクリエーティブディレクターの佐々木宏(Hiroshi Sasaki)氏も、人気コメディアンでプラスサイズモデルの渡辺直美(Naomi Watanabe)さんにブタの耳をつけて「オリンピッグ」として登場させることを提案したとして、3月に辞任した。(c)AFP