【7月18日 AFP】ツール・ド・フランス(2021 Tour de France)は17日、第20ステージの個人タイムトライアル(リブルヌからサンテミリオン、30.8キロメートル)が行われ、UTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)が総合優勝を確実にした。

 チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のワウト・ファン・アールト(Wout van Aert、ベルギー)が区間優勝を飾ったが、王者ポガチャルは堅実なレースを披露。最終第21ステージでは、仏パリ・シャンゼリゼ通り(Champs-Elysees)で集団と共にフィニッシュすれば、2年連続の総合優勝が決まる。

 今大会区間3勝を挙げているポガチャルは、個人タイムトライアルや山岳でも強さを発揮し、元王者のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador)氏(スペイン)やクリス・フルーム(Chris Froome、英国)をほうふつとさせる圧勝劇となった。

 ポガチャルは昨年に続いて総合優勝、山岳賞のマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(水玉ジャージー)、新人賞のマイヨ・ブラン(ホワイトジャージー)の3冠達成が目前に迫っている。

「(昨年の優勝と)どちらがより美しいかなんて言えない。昨年は全てが最後の個人タイムトライアルで決まったので、感動ははるかに強かった。今回はもっと早い段階でイエロージャージーを取れた。全く違うものだった」

「終わりを迎えようとしているのはとてもうれしい」と疲労がピークに達していることを認めた22歳は、「本当に多くのことを要求された3週間だった」と振り返った。

 総合2位に5分20秒差をつけているポガチャルは、「昨夜はモチベーションが低かった。自分を奮い立たせる必要があった」と話した。「とても暑かったし少し苦しかった。だがとても満足している。それでも素晴らしいパフォーマンスだった」

 サンテミリオン(Saint Emilion)のブドウ畑に続く沿道はファンの騒々しさに包まれたが、約30キロのレースを終えても総合上位3人の順位に変動はなく、チーム・ユンボ・ビスマのヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard、デンマーク)が2位、イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)が3位で最終ステージを迎える。(c)AFP/Damian MCCALL