【7月16日 AFP】メキシコの裁判所は、2017年に発生したマグニチュード(M)7.1の大地震で学校が倒壊し生徒ら26人が犠牲となった問題で、欠陥工事を承認したとして建設責任者の男に禁錮208年の有罪判決を下した。

 首都メキシコ市の私立エンリケ・レブサメン(Enrique Rebsamen)初等中等学校は、大地震発生後に倒壊し、子ども19人を含む26人が建物の下敷きとなって死亡した。

 市検察当局の14日付の発表によると、校舎建設の責任者だったフアン・マリオ・ベラルデ(Juan Mario Velarde)被告が必要な検査をせず、工事で不正が行われていたにもかかわらず、校舎の構造上の安全性を認可していたとされる。

 検察は、ベラルデ被告は死亡した26人に対する刑事責任を問われ、「殺人罪」で有罪判決を受けたと発表した。

 エンリケ・レブサメン校では、校舎の上階に集合住宅を建て増ししていたことが明らかになり、学校経営者が逮捕されている。モニカ・ガルシア・ビジェガス(Monica Garcia Villegas)受刑者は昨年10月、過失殺人罪で禁錮31年の有罪判決を受けた。集合住宅部分の重量が校舎の倒壊につながったとみられている。

 メキシコ大地震では多くの建物が倒壊し、369人の死者を出した。コスト削減や建設会社の汚職、当局との癒着が背景にあると指摘されている。(c)AFP