【7月15日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は14日、フーリガン行為に及んだイングランドのサッカーファンをスタジアムに入場できなくする法律について、ソーシャルメディアで選手に人種差別的発言をした者も対象に加える意向を示した。

 同国では、11日に行われた欧州選手権(UEFA Euro 2020)決勝のイタリア対イングランド戦で、PKを外したイングランドの3選手に多くの人種差別的暴言が向けられる出来事があった。

 ジョンソン首相は下院で「われわれは今、サッカー観戦者法を改正できるよう実務的な段階を踏んでいるところだ。(改正されたら)ネット上でサッカー選手に人種差別的発言をしたとして有罪になった場合、試合観戦ができなくなる」と述べた。

 サッカー観戦者法は、イングランドのフーリガンが国内外の試合でトラブルを起こすのを防止する目的で、1989年に制定された。ただ、問題のある投稿者は国外の者も多く、同法の適用は「複雑」になるとする議員の声もあった。

 大マンチェスター警察(Greater Manchester Police)は、SNSでイングランド選手を攻撃したとして、「悪意のある通信法」違反の疑いで37歳の男を逮捕したと明かしている。同法違反の場合、2年以下の禁錮刑か無制限の罰金、あるいはその両方が科されることになっている。(c)AFP/Joe JACKSON