【7月14日 AFP】(更新)米司法省は13日、ニューヨークを拠点に活動するイラン人ジャーナリストの誘拐を企てたとして、イラン人4人を起訴したと発表した。

 在米のジャーナリストで活動家のマシー・アリネジャド(Masih Alinejad)氏は、自分が誘拐計画の標的であることをツイッター(Twitter)で認めたとみられる。

 同氏はイスラム教徒の女性が髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」を脱ぐことを奨励する運動「私の隠れた自由(My Stealthy Freedom)」を立ち上げた。

 米司法省の発表によると、起訴された4人は、イランの情報機関の職員1人とその指示で働く工作員3人。全員がイラン在住だという。

 さらに、カリフォルニア州在住の1人に対し、5人目の共謀者としてこの計画に資金を提供した疑いが掛けられている。

 司法省によると、工作員らは、まず起訴状で「被害者1」と呼ばれている標的を第三国に誘い出して拘束し、イランへ連行して収監しようとした。

 その後、ニューヨークのブルックリン(Brooklyn)に住む「被害者1」と同居人の監視に移行した。監視は「2020年と2021年に複数回」にわたって行われた。

 起訴された4人の1人は、「被害者1」を米国からイランへ連行する方法を調べていたとされる。

 司法省は「被害者1」の実名を伏せているが、イラン政府とその政策への率直な批判で知られるアリネジャド氏はツイッターで、自らが誘拐計画の対象だったことを認めているようだ。

 アリネジャド氏は、「被害者1」は同氏だとする投稿をリツイートしたり、司法省の起訴に言及したツイートに「ありがとう」と返信したりしている。(c)AFP