南アフリカ暴動、死者72人に 5日間にわたり騒乱拡大
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【7月14日 AFP】南アフリカの警察は13日、同国で5日連続で起きた暴動の死者が72人に増えたと発表した。
警察の発表によると、死者の大半は「商店の略奪行為の際に人が殺到したこと」に関係している。銃撃や、銀行の現金自動預払機での爆発により死亡した人もいたという。
暴動が始まったのは9日。在職中の汚職疑惑をめぐる調査への協力を拒否したとして法廷侮辱罪で禁錮1年3月の有罪判決を受けたジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)前大統領が、刑期を開始したことがきっかけだった。
暴動は週末までに、ヨハネスブルクのある北部ハウテン(Gauteng)州にも拡大。警察は13日、東部ムプマランガ(Mpumalanga)州と北ケープ(Northern Cape)州でも騒乱が発生したと発表した。
人口が最も多いハウテン州と2番目に多い南東部クワズールー・ナタール(KwaZulu-Natal)州では、一部地域で略奪や建物への放火が相次いでおり、シリル・ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は12日、取り締まりに当たる警察を支援するため軍隊を投入した。逮捕者は1234人と大幅に増加。ただ、工場や商店などでの略奪行為に関わった人の数は数千人に上る。(c)AFP