【7月13日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)で、チュニジア人女子として初めてシングルス8強入りを果たしたオンス・ジャバー(Ons Jabeur)は12日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と闘う母国の医療機関を支援するために、ラケットの一つを競売にかけると表明した。

 ジャバーはオークションで集めた資金を「薬や医療器具」の購入に充てると明らかにし、個人でも寄付金を出す意向を示した。自身のインスタグラム(Instagram)アカウントに投稿したメッセージでは「これには正当な理由がある」と強調し、「母国が厳しい状況に置かれているのをここで傍観したままではいられない」とつづった。

 ウィンブルドンでヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)、ガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)、そしてイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)ら強豪に勝利を収めたこのラケットは、同日2000チュニジア・ディナール(約7万9000円)でオークションに出品された。

 落札期間は48時間となっており、ジャバーは現地で1台3万チュニジア・ディナール(約118万円)の費用がかかる医療ベッドが購入できる金額まで上がることを願っている。

 チュニジアは新型コロナウイルスの感染者が記録的な数に上っており、公立の病院には前例のないほど患者があふれかえっている。世界保健機関(WHO)の推計によると、人口約1200万人の同国では現時点で死者数が1万6000人を超えており、周辺地域におけるコロナの死亡率が「最も高く」なっている。(c)AFP