【7月13日 AFP】猛暑に見舞われている米・カナダの西部で、46万ヘクタール以上の範囲で山火事が猛威を振るっている。

 当局によると、米国ではオレゴン州、カリフォルニア州、アリゾナ州など主に西部で約34万ヘクタールが、カナダのブリティッシュコロンビア(British Columbia)州では12万ヘクタール以上が燃えている。

 北米の猛暑は6月下旬に一息ついたが、ここ数日はロッキー山脈(Rocky Mountains)の麓など内陸部まで及んでいる。

 カリフォルニア州南部では12日、47度を記録した。同州の山火事による焼失面積はすでに、過去最悪を記録した昨シーズンの2倍以上となっている。11日には、同州にあるヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)の南で山火事が発生し、避難命令が出された。

 隣のオレゴン州では、9日に発生した山火事が3倍以上に拡大。6万ヘクタール以上が延焼し、カリフォルニア州への電力供給が脅かされている。

 カナダのブリティッシュコロンビア州でも、約300件の山火事が発生している。

■気候変動

 こうした状況は、人為的な気候変動がなければ「まずあり得ない」ことが、第一線の気候学者らのグループにより明らかにされている。

 世界の異常気象を分析している専門家団体ワールド・ウェザー・アトリビューション(WWA)は、温室効果ガス排出に起因する地球温暖化によって、6月に熱波が起きる可能性は少なくとも150倍高まっていると指摘した。(c)AFP