【7月12日 AFP】11日に行われたテニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)の男子シングルス決勝を制したノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は試合後、自身が「一番の選手」だと考えているとした一方で、自らが「史上最高」だと宣言することは避けた。

 ジョコビッチはこの日、イタリアのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini)を6-7(4-7)、6-4、6-4、6-3で下して6度目のウィンブルドン制覇を果たし、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に並ぶ男子歴代最多タイの四大大会(グランドスラム)通算20勝目を飾った。

 仮に9月の全米オープン(US Open Tennis Championships 2021)で4回目の優勝を果たせば、1969年のロッド・レーバー(Rod Laver)氏以来となる史上3人目の年間グランドスラム達成を果たす。

 ジョコビッチは「自分が一番だと思っているし、自分が一番だと信じている。そうでなければ、グランドスラムで優勝することや歴史をつくることなんて自信を持って話せない」とコメント。その一方で、「自分が史上最高かについては、他の人に議論を委ねたい」とした。

「時代の異なるテニスを比較するのは非常に難しいと以前も話した。ラケットもテクノロジーもボールもコートも全く別物だ。プレー環境が全く違うのだから、50年前と今日を比べるのは無理がある」

「でも自分がその文脈の中にいることに関しては非常に誇りに思う」

 慎重な姿勢を見せたジョコビッチだが、時間と勢いが自分の方にあることは理解している。

 ジョコビッチは現在34歳でナダルより1歳若く、来月40歳になるフェデラーより6歳年下だ。

 先月の全仏オープン(French Open 2021)でジョコビッチに準決勝で苦杯をなめたナダルは、今回のウィンブルドンを欠場。フェデラーは出場したが、準々決勝で敗れた。

 また、ジョコビッチが獲得した20個の四大大会タイトルのうち8個は30歳になってから手にしたもので、進出した直近8回のグランドスラム決勝で7勝を記録。唯一の黒星は、ナダルに敗れた昨年のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)でのものとなっている。(c)AFP