【7月11日 AFP】米南部バージニア州シャーロッツビル(Charlottesville)で10日、奴隷制を支持した南北戦争の南軍司令官ロバート・E・リー(Robert E. Lee)将軍らの像が撤去された。リー将軍の像をめぐっては2017年8月、撤去推進派の集まりに白人至上主義者の車が突っ込み、女性1人が死亡する事件が発生した。

 撤去されたのは南軍のリー将軍やトーマス・ジャクソン(Thomas Jackson)将軍の像。米国には南部連合の像などが多数あり、支持者らは歴史的遺産だと主張する一方、現在は人種差別の象徴だと広く見られている。

 シャーロッツビルの職員が馬に乗るリー、ジャクソン両将軍の像をクレーンで撤去し、その様子を見守る群衆から歓声が上がった。これまでのところ混乱は報告されていない。

 シャーロッツビル市長でアフリカ系米国人のニカイア・ウォーカー(Nikuyah Walker)氏は撤去作業前、記者団に対し「像を撤去することで、シャーロッツビル、バージニア州、そして米国が経済的利益のために黒人の破滅をいとわないという罪に立ち向かうことに小さくも一歩前進した」と語った。(c)AFP