【7月10日 AFP】米首都ワシントンの連邦議会議事堂周辺で9日、6か月以上前にドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領の支持者らが襲撃した事件を受けて張り巡らされていたフェンスやバリケードの撤去作業が始まった。一部の入場規制は今後も続く。

 議事堂周辺では、1月の議会乱入事件を受けて設置された高さ2.4メートルの黒い金属製フェンスの接続部分を取り外す作業員らの姿が見られた。作業員らによれば、フェンス自体の撤去は10日朝から行われ、作業は週末の間、続けられる。

 乱入事件後、議事堂周辺には数千人の州兵が配備され、警備を強化するために有刺鉄線付きのフェンスで囲まれた議事堂は、この数か月、要塞(ようさい)のようになっていた。

 カレン・ギブソン(Karen Gibson)上院守衛官は議員らに宛てた書簡の中で、米議会警察(US Capitol Police)は引き続き、「情報機関からの報告と、それに関連した脅威については注意していく」とした上で、脅威が認められた場合、仮設フェンスは直ちに設置可能だと述べた。

 議事堂周辺の安全確保は、何か月にもわたって懸念事項となっている。4月2日には、乗用車が警備を突破して警察官2人に向けて突っ込み、うち1人が死亡する事件が発生。運転手はその後、刃物を手に車から出て警察官に向け突進し、射殺された。(c)AFP