【7月9日 AFP】東京五輪が開幕する23日に、米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)の創業者が1964年東京五輪の陸上男子100メートルで銅メダルを獲得したハリー・ジェローム(Harry Jerome、カナダ)氏のために作ったシューズが、米競売大手サザビーズ(Sotheby's)のオークションにかけられることになった。

 この希少な白のシューズは、1960年代に活躍したジェローム氏のためにナイキの共同創業者ビル・バウワーマン(Bill Bowerman)氏がデザインしたもので、現在同社のロゴとして有名な「スウッシュ」をほうふつとさせる赤い矢が描かれている。

 シューズは米ニューヨークで開かれる競売で23日から来月2日まで出品され、サザビーズは80万ドル(約8800万円)から120万ドル(約1億3000万円)の値がつくと予想している。

 希少シューズは以前はニッチ市場とみられていたが、このところ急騰している。

 4月には米ラップ歌手カニエ・ウェスト(Kanye West)さんがナイキと共同制作し、本人も着用したスニーカー「エアイージー1(Air Yeezy 1)」が、スニーカーとして過去最高額の180万ドル(当時約1億9000万円)で売却された。

 この金額は、2020年8月に英競売大手クリスティーズ(Christie's)の競売で、当時の史上最高額となる61万5000ドル(約6600万円)で落札された米プロバスケットボール(NBA)のレジェンド、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏が着用した「エアジョーダン1ハイ(Air Jordan 1 High)」の3倍だった。

 今回のオークションでは、ジョーダン氏が1984年ロサンゼルス五輪の代表選考会で履いた「コンバースファストブレーク(Converse Fastbreak)」も出品されることになっており、約10万ドル(約1100万円)で落札されるとみられている。(c)AFP