【7月9日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)は8日、女子シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)は6-3、7-6(7-3)で第25シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)を下し、同大会の決勝でプレーするという子ども時代からの夢が実現することになった。

 バーティは勝利した直後、「アンゲリクが私を完全に覚醒させてくれた。これで、10日に子どもの頃からの夢を実現するチャンスを得られた」とコメントした。女子のオーストラリア勢がウィンブルドンの決勝に進出するのは、同選手のアイドルで良き助言者のイボンヌ・グーラゴング・コーリー(Evonne Goolagong Cawley)氏が同大会で2度目の優勝を果たした1980年以来となる。

 この日、8本のサービスエースと38本のウイナーを記録する圧巻の強さを見せつけたバーティは、「信じられない。これまでプレーした中でも、かなり上出来に近かった」とし、「初球からものすごい試合になった」とコメント。また、「自分自身とチームを誇りに思う。ここまでアップダウンの激しい、途方もない道のりだった」と感慨深く話した。

 第2セットはゲームカウント1-4の劣勢から挽回して勝利を収めたバーティは、2019年の全仏オープン(French Open 2019)に続きキャリア2度目の四大大会(グランドスラム)制覇まであと1勝と迫った。決勝の相手は、元世界ランク1位で第8シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)に決まった。

 一方、2018年大会の覇者で全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)と全米オープン(US Open Tennis Championships)でもタイトルを獲得している33歳のケルバーは、これで連勝記録が10で途絶えた。しかしながら、ウィンブルドン制覇後のスランプから脱却したと思われる手応えに、今後は勢いが増すとみられる。

 ケルバーにとってこの日の準決勝は、3年前にウィンブルドンで優勝して以降、グランドスラムでは自己ベストの成績となった。(c)AFP