【7月9日 AFP】東京五輪での競技復帰の準備を進める女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)は8日、米誌タイム(Time)への寄稿で、全仏オープン(2021 French Open)をメンタルヘルス上の理由で棄権した後、米国の元大統領夫人ミシェル・オバマ(Michelle Obama)氏や元水泳選手マイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏から受けた支援に対し、感謝の意を表明した。

 大坂は全仏オープンで、選手に義務付けられている記者会見を拒否して1万5000ドル(約170万円)の罰金を科された後、棄権を表明し、論争を引き起こした。五輪で23個の金メダルを獲得し、自身もメンタルヘルスの問題で苦しんできたことを公表しているフェルプス氏は大坂に対し、問題を打ち明けたことで誰かの命が救われたかもしれないと伝えたという。大坂は「それが事実ならば、やる価値はあった」とつづっている。

 大坂は全仏オープンで、試合後の記者会見は精神衛生を害するとの見解を表明していたが、タイム誌への寄稿でも、この慣行は「時代遅れで、刷新が大いに必要」だと主張。「人々が共感し、大丈夫ではなくても大丈夫なのだということ、それについて話しても大丈夫なのだということを理解してくれることを願う」と表明した。

 また、約1か月にわたり休息した今、「東京でプレーすることをこれ以上ないほど楽しみにしている」と宣言。「五輪はそれ自体が特別なもの」であり、「(日本のファンの)誇りになれればいいなと思う」とつづった。(c)AFP