【7月1日 AFP】サモアスポーツ協会・五輪委員会(SASNOC)は1日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の懸念から、重量挙げの3選手が東京五輪の出場を辞退すると発表した。一方で、政府から参加を禁止されているものの、海外を拠点とする選手は五輪に出場すると認めた。

 アファマサガ・リコ・ツパイ(Afamasaga Rico Tupa'i)通信・情報技術相は、日本の新型コロナウイルス感染率の高さを理由に挙げつつ、予防は競技より優先されると述べて、サモア代表の参加を辞退すると表明していた。

 相談無くこの決定が下された同国スポーツ協会・五輪委員会は、この日緊急会合を開き、国内を拠点としない選手には政府方針の影響はないと判断した。

 SASNOCのパトリック・フェプレアイ(Patrick Fepulea'i)委員長は「政府がサモア代表の五輪派遣を見送ると発表したことを受けて、この決定の背景にある論理を十分に理解している」と述べた。

 続けて「政府の決定を尊重」した上で「重量挙げチームの五輪出場を辞退する」としたフェプレアイ会長は「しかしながら、サモアは海外を拠点とする他の選手が代表として参加する」と続けた。

 縮小されたサモア代表チームの選手はオーストラリア、ニュージーランド、米国、日本を拠点としており、ボクシングやセーリング、カヌー、陸上競技、柔道に出場する8選手で構成される予定となっている。(c)AFP