【7月1日 AFP】(写真追加)日産自動車(Nissan Motor)は1日、英国初となる電気自動車(EV)向けバッテリーの大規模工場を、イングランド北東部サンダーランド(Sunderland)に建設する計画を発表した。同地で新型EVの製造も行う。

 投資総額は10億ポンド(約1500億円)で、6200人の雇用創出を見込む。ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は、欧州連合(EU)から離脱した「英国への大きな信頼の証し」と称賛した。

 欧州最大の日産サンダーランド工場に隣接して新設されるバッテリー工場は、再生可能エネルギーで稼働し、年間最大10万台の日産EV向けバッテリーを製造する。英国が化石燃料車から脱却するカギを握ると期待されている。

 工場建設には、提携する中国のバッテリーメーカー、エンビジョンAESC(Envision AESC)が4億5000万ポンド(約690億円)を出資。日産は同地での完全EV開発に最大4億2300万ポンド(約650億円)を投じ、残りをサンダーランド市議会が負担する。

 サンダーランドで「EV36Zero」プロジェクトを発表した日産のアシュワニ・グプタ(Ashwani Gupta)最高執行責任者(COO)は、「日産、当社パートナー、英国、そして自動車業界全てにとって、記念すべき日だ」と述べた。

 35年の歴史を持つ日産サンダーランド工場は、合意なきEU離脱により閉鎖の危機に直面していた。(c)AFP/Ben PERRY