【7月1日 AFP】タイの人気観光地プーケット(Phuket)島は1日、隔離期間なしでの観光客の受け入れを再開した。同日正午前には、第1弾となる乗客25人をのせたエティハド航空(Etihad Airways)の旅客機が到着した。

 タイは、過去最悪の新型コロナウイルス感染拡大に見舞われているものの、政府は新型コロナウイルスによって壊滅的な打撃を受けた観光業の復活を期待し、新型コロナウイルスワクチン接種済みの旅行者に限り、隔離期間なしで入国を許可する「プーケット・サンドボックス(Phuket sandbox)」制度を導入した。

 タイは変異株「アルファ株」と「デルタ株」の感染拡大で、流行の第3波に見舞われており、首都バンコクと近郊には感染対策の制限が課されている。6月30日には、1日当たりの死者は、53人と過去最多となった。

 だが、当局は予定通りプーケット・サンドボックスを開始すると表明。1日には、イスラエル、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、シンガポールからの4便、計249人が到着を予定している。

 外国人観光客は到着時に専用のスマートフォン・アプリのインストールを求められ、その動きは管理センターで追跡される。同センターは感染が発生した場合も対応に当たる。

 関係者らは観光の再開を待ち望んでいた。タイを訪れる観光客は毎年約4000万人で、国内総生産(GDP)の約18%を観光業が占める。だが、ここ1年ほどプーケットの白い砂浜はいつになく静かで、8割以上のホテルが休業している。

 島民の3分の2は、観光客受け入れに向け、ワクチン接種を完了している。(c)AFP