【6月30日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)は29日、決勝トーナメント1回戦の試合が行われ、ウクライナは延長後半アディショナルタイムにFWアルテム・ドブビク(Artem Dovbyk)が劇的なゴールを挙げ、スウェーデンを2-1で下してイングランドが待つ準々決勝に駒を進めた。

 グループステージでわずか3ポイントしか挙げられなかったウクライナだが、グループEの最終節でスウェーデンがポーランドに勝利し、スペインを抑え組首位通過したこともありベスト16に進出することができた。

 しかし、決勝トーナメント進出にふさわしいことを証明すると決意していたアンドリー・シェフチェンコ(Andriy Shevchenko)監督率いるウクライナは、オレクサンドル・ジンチェンコ(Oleksandr Zinchenko)のゴールで早々に先制した。

 一方、エミル・フォルスベリ(Emil Forsberg)のシュートが相手に当たって前半終了間際に追いついたスウェーデンは、後半にも同選手のシュートが枠に嫌われる場面が2度もあったがネットを揺らすことができず、試合は1-1のまま延長戦に突入した。

 すると延長前半8分にマルクス・ダニエルソン(Marcus Danielson)が退場となり、スウェーデンはPK戦狙いの戦いを強いられたが、延長後半アディショナルタイム1分にウクライナのドブビクがジンチェンコの華麗なクロスに頭で合わせると、英スコットランド・グラスゴーのハムデン・パーク(Hampden Park)に集まった少人数のファンと共に喜びを爆発させた。

 輝かしい現役生活の最盛期をイタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)で過ごし、準々決勝では同国への帰還を果たすことになるシェフチェンコ監督は、「こうしたパフォーマンスと覚悟によって、われわれは国中から愛されるに値するチームになった」とコメントした。(c)AFP/Kieran CANNING