【6月29日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)は28日、決勝トーナメント1回戦の試合が行われ、スイスは世界王者フランスから試合終了間際に同点弾を奪ってスコアを3-3にすると、延長戦でも決着がつかず迎えたPK戦を5-4で制し、劇的な展開で8強入りを果たした。

 2点のビハインドだったスイスは、90分にマリオ・ガブラノビッチ(Mario Gavranovic)が同点弾をマークして追いつくと、PK戦ではGKヤン・ゾマー(Yann Sommer)がキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)のシュートを止め、スペインが待つ準々決勝に駒を進めた。

 ハリス・セフェロヴィッチ(Haris Seferovic)がネットを揺らし15分で先制に成功したスイスは、後半初めにもPKを獲得したが、リカルド・ロドリゲス(Ricardo Rodriguez)のキックはウーゴ・ロリス(Hugo Lloris)の好セーブに遭い、リードを広げられなかった。

 その後、5年半におよぶ代表追放を経て、今大会に向けて再招集されたFWカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)に立て続けに2ゴールを奪われ、前回大会の準優勝チームであるフランスが軌道修正した。

 ポール・ポグバ(Paul Pogba)にカーブのかかった華麗な一撃を決められ、スコアを1-3とされたスイスだが、セフェロヴィッチが1点を返すと、試合終了間際にガブラノビッチがネットを揺らし、決着を延長戦に持ち込んだ。

 延長戦では得点が生まれずPK戦に突入すると、スイスは5人全員がキックを成功させた。すると、フランスの5人目となったエムバペのキックをゾマーが右に飛んで止め、スイスは主要国際大会の決勝トーナメントで83年ぶりに勝利を収めた。(c)AFP