■メダルは金が当り前、マイケル・フェルプス:競泳(米国)

 5年前の2016年、リオデジャネイロ大会を最後に引退するまでに、マイケル・フェルプスは五輪で金メダル23個、銀メダル3個、銅メダル2個を獲得。金メダル獲得数とメダル獲得総数の両方で史上最多の記録を持つ。うち個人種目での金メダル13個も最多記録だ。

 出身地にちなむ「ボルチモアの弾丸」の異名を持つフェルプスは2000年、15歳で五輪デビューしたシドニー大会では不発だった。

 4年後の2004年、アテネ大会では6個の金メダルに輝くが、他の2種目は3位に終わり、同胞のマーク・スピッツ(Mark Spitz)が1972年に樹立した1大会7個の金メダル記録には及ばなかった。

 この年にライバルのイアン・ソープが発した、スピッツの記録を破るのは「不可能だ」というコメントに発奮し続け、2008年北京大会では8個の金を奪った。

 2012年ロンドン大会で金メダル獲得総数を18個に伸ばすと「これで終わり。これ以上はない」と宣言して引退。だが、2014年に現役に復帰し、31歳で迎えた2016年リオデジャネイロ大会で金5個と銀1個を戦績に加えた。

■走る稲妻、ウサイン・ボルト:陸上(ジャマイカ)

 人類最速の男と呼ばれるウサイン・ボルト(Usain Bolt)は2008年北京大会で、米国のスプリンター、カール・ルイス(Carl Lewis)以来24年ぶりに陸上100メートルと200メートルを同時に制し、世界を驚かせた。

 この100メートルと200メートルは世界記録で、その後、それぞれ9秒58、19秒19秒まで更新。どちらも現在まで破られていない。

 稲妻を意味する「ライトニング・ボルト(Lightning Bolt)」の愛称で知られるこのジャマイカ人は4年後のロンドン大会で、2大会連続の短距離2冠を達成した初めての選手となる。さらに2016年のリオでジャネイロ大会では、2種目3連覇の快挙を遂げた。

 ボルトは2017年に引退したが、スプリント種目で史上最多の五輪金メダル8個と、11の世界タイトルを獲得した。(c)AFP