【6月28日 AFP】カンボジア当局は27日、首都プノンペンの個人宅で、ペットとして飼育されていたライオンを保護したと明らかにした。爪と牙が切除されたライオンの姿が中国の動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」に投稿されていた。

 環境省のネス・ピエックトラ(Neth Pheaktra)報道官は、ライオンは生後1年6か月、体重70キロの雄で、中国人の所有者が家で育てる目的で海外から輸入したものだとAFPに語った。

「カンボジア当局は、4月後半にこのライオンをティックトックで見つけてから調査を開始していた」とネス・ピエックトラ報道官は述べた。

 救出を支援した野生生物保護団体「ワイルドライフ・アライアンス(Wildlife Alliance)」は、ライオンが飼われていた家は「野生動物には不適切」な状態だったとフェイスブック(Facebook)に投稿した。

「しかも犬歯は抜かれ、爪も切除されており、ライオンの生活の質を著しく低下させていた」と続けた。

 環境省は27日、首都郊外のプノンタマウ野生生物保護センター(Phnom Tamao Wildlife Rescue Centre)にライオンを移送するため、子犬と共におりに入っている写真を公開した。

「野生動物をペットとして育てる権利は誰にもない」とネス・ピエックトラ報道官は述べた。(c)AFP