【6月27日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が26日、退任後初となる大規模集会をオハイオ州で開き、来年の中間選挙に向けた本格的な政治活動を開始した。

 ソーシャルメディアから締め出され、一族の経営する企業が訴追の恐れに直面する中、トランプ氏は、2024年の大統領選への出馬について、支持者の間から「もう4年! もう4年!」との声が上がったものの、今後の政治活動については明言を避けた。

 トランプ氏は「われわれは3度目も勝たなければならないかもしれない。それは可能だ」と出馬に含みをもたせる発言もした。さらに、昨年11月の大統領選では、自身が勝利したとの主張を繰り返した。観衆からは歓声が上がった。

 90分に及ぶ演説のテーマは、移民問題や犯罪、銃規制、アフガニスタン、イランなど多岐にわたり、話題があちこちに飛ぶトランプ節は健在だった。

 トランプ氏は、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は大惨事であり、「われわれの国を、われわれのまさに目の前で破壊している」との従来の主張も繰り返した。

 昨年の大統領選では自身が勝利したが、バイデン氏が詐欺で勝ったとの持論も再び展開した。

「選挙は終わった」と述べ、「そしてわれわれは大勝利を収めた。彼らは決して許されるべきではないことをした」と続けた。

 トランプ氏は1月の退任からこれまでに、大勢の聴衆を前に2度演説をしている。

 今回の集会の目的の一つは、元側近で連邦議会選候補のマックス・ミラー(Max Miller)氏の応援だ。また、上下両院での影響力を高めたい共和党での自身の影響力を維持したいとの考えもある。

 トランプ氏は特に、自身が掲げる「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」に賛同する候補者を積極的に支持する意向を示している。

 集会に参加した支持者の中には、「トランプ2024──なぜなら米国が偉大になりすぎることは決してないから」と書かれたシャツを着ている人も多くいた。(c)AFP/Fabian Erik SCHLUTER