【6月25日 AFP】高級アパレル「カナダグース(Canada Goose)」は24日、すべての製品で毛皮の使用を終了すると発表した。動物愛護団体は長年、同社がトラバサミなどわなで捕獲されたコヨーテの毛皮を使用していることに対し、抗議していた。

 発表によると、年内に毛皮の仕入れを停止し、来年末までに使用を終了する。

 同社の社長兼最高経営責任者(CEO)ダニー・リース(Dani Reiss)氏は、「われわれは、優れた品質で防寒効果が高く、消費者が求める性能を備えた製品を作ることに力を注いできた。今回の決定は、私たちがどのようにそれを継続していくかという方法を変えるものだ」と述べた。

 動物愛護団体は、カナダグースの決定を歓迎している。

「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」はカナダグースが、「圧倒的多数の人の倫理観を反映した思いやりのある決定をしたことを称賛する」と述べた。PETAはカナダグースが上場した際、経営方針に影響を及ぼす目的で株式を取得していた。

 PETAは、同社に対する抗議活動を一時停止するとしたものの、水面下ではダウンの使用停止を求め働きかけを続けるとしている。PETAは、デモやソーシャルメディアの活用の他、米女優パメラ・アンダーソン(Pamela Anderson)さんら著名人を起用し抗議活動を行ってきた。(c)AFP