【6月25日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)の世界王者ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は24日、今季第10戦英国GP(British Grand Prix 2021)で14万人の動員を許可することは「時期尚早」と懸念している。

 レース会場の英シルバーストーン(Silverstone Race Circuit)が同国政府と話し合った結果、来月に行われる英国GPでは、同18日の決勝を含む週末の観戦チケットを収容定員分まで売り出すことが認められた。

 これにより、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が発生した昨年以降、同国で開催されるスポーツ大会では最多の動員数になることが決まった。

 しかしながら、今週末に行われる第8戦シュタイアーマルクGP(Styrian Grand Prix 2021)に向けてオーストリア・シュピールベルク(Spielberg)で記者会見に臨んだハミルトンは、この問題に関して「いささか異論がある」と切り出し、「ワクチン接種のおかげで入院患者が減少しているという記事を読んだが、(満員の観客を入れるのは)少しばかり時期尚早と感じる」と話した。

「だけど、人々は会場に行く。そこから何か教訓を得ることと、みんなが安全でいられることを望んでいる」

 ハミルトンはまた、観客数に関する発表にあまり否定的になりたくないとしており、「人々や英国ファンの姿にどれほどわくわくしているか言葉にできない。なぜなら、年間を通して彼らは最高の観客だからだ」とコメント。

 続けて「昨年は無観客だったから、彼らを見てエネルギーを感じることができるのは、週末に向けてプラスになる」と話す一方で、「(しかし)ニュースを見て、英国では新規感染者数が急増していると聞いている。だから、その点で人々のことを心配するのは当然だ」と語った。

 英国では今週、ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われるサッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)の準決勝2試合と決勝の観客数を6万人に引き上げることが発表された。

 また、テニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)に関しても、来月10日の女子シングルス決勝と同11日の男子シングルス決勝が、センターコートの最大収容人数に相当する1万5000人の前で行われることが決定。

 さらに、男子ゴルフの今季メジャー第4戦、第149回全英オープン(The 149th Open Championship)では、会場のロイヤル・セントジョージズ・ゴルフクラブ(Royal St George's Golf Club)に一日最大3万2000人の観客動員が可能となっている。(c)AFP