【6月22日 AFP】メキシコ各地で21日、コロナ禍で初となる地震を想定した避難訓練が実施され、数百万人が参加した。

 メキシコは新型コロナウイルスによる打撃が最も大きな国の一つで、政府統計によると死者は23万1000人以上に上っている。だが、感染者数と死者数が着実に減少していることを受け、コロナ流行前は定期的に実施されていた避難訓練を再開した。

 当局はコロナ感染拡大防止のため、参加者にマスクの着用とソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)の徹底を呼び掛けた。

 首都メキシコ市では、南部ゲレロ(Guerrero)州沖合を震源とするマグニチュード(M)8.1の地震を想定した避難訓練が実施され、約600万人が参加。市内に設置された1万2000台以上のスピーカーから警報が鳴ると、多くの人が建物から避難し路上に出た。当局は、約200台のスピーカーが故障していたと明らかにした。

 この警報システムはメキシコ市の住民900万人に、太平洋岸を震源とする地震の揺れを事前に知らせることを目的としている。(c)AFP