【6月16日 AFP】世界的に有名な少年聖歌隊を擁するドイツの学校が15日、創立1000年以上の歴史の中で初めて女子を受け入れる方針を発表した。

 西暦975年にドイツ南部バイエルン(Bavarian)州レーゲンスブルク(Regensburg)で設立されたレーゲンスブルク大聖堂聖歌隊(Regensburger Domspatzen、「大聖堂のスズメたち」の意)は、現存する世界最古の合唱団の一つで、併設されたカトリックの寄宿学校と中等学校では音楽に重点を置いたカリキュラムが組まれている。

 これまで、聖歌隊および学校に入れるのは男子のみとなっていたが、2022〜23年度からは女子にも門戸を開き、女子聖歌隊も別個に立ち上げることが発表された。

 首席指揮者のクリスチャン・ハイス(Christian Heiss)氏は、女子も男子と全く同じ待遇を受けるとしながら、男子とは別の合唱団で「独自の合唱をつくり上げていく」ことになると説明している。

 現在、同校には431人の生徒が在籍し、このうち約3分の2は、規律の厳しさで知られる全寮制の学校で生活している。

「今後、女子を当校に迎え入れ、素晴らしい機会を提供できることをうれしく思っている」とハイス氏は述べた。

 英国でも、ケンブリッジ(Cambridge)大学キングス・カレッジ(King's College)合唱団などに対して、女性の受け入れを求める声が上がっている。(c)AFP/Femke COLBORNE