【写真特集】超新星──恒星の巨大爆発の光
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- 1/39NASAの高エネルギーX線望遠鏡NuSTARとX線観測衛星チャンドラの観測データを基に作製された超新星残骸「カシオペア座A」の画像。青色はNuSTARが捉えた放射性物質からの高エネルギーX線、赤・黄・緑はチャンドラが捉えた非放射性物質からの低エネルギーX線(2014年2月19日提供)。(c)AFP/HANDOUT/NASA/JPL-CALTECH/CXC/SAO
- 2/39ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した超新星残骸「1E 0102.2-7219(E0102)」。この膨張するガスによる「星の死骸」は、天の川銀河の近傍銀河である小マゼラン雲内にあり、地球からの距離は約20万光年。ガスの膨張速度は平均で秒速約900キロ(2021年1月15日提供)。(c)Hubble/EUROPEAN SPACE AGENCY/AFP
- 3/39NASAと欧州宇宙機関(ESA)のハッブル宇宙望遠鏡が撮影した銀河NGC2525の一部。写真左側に光り輝く超新星「SN2018gv」が捉えられている。NGC2525は、南天のとも座の方向約7000万光年の距離に位置する(2020年10月1日提供)。(c)ESA/Hubble/AFP
- 4/39ハッブル宇宙望遠鏡が1994~2016年に撮影した、超新星1987Aの変化の様子を捉えた写真(2017年2月24日公開)。(c)AFP/NASA, ESA/R. KIRSHNER (Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics and Gordon and Betty Moore Foundation) and P. CHALLIS (Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)
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- 5/39ハッブル宇宙望遠鏡が2017年1月に撮影した超新星残骸「SN 1987A」。写真中央に位置する爆発した恒星の中心部を取り巻く明るいリングは、爆発が起きるまでの約2万年間に恒星から放出された物質で構成されている(2017年2月24日公開)。(c)AFP/NASA, ESA /R. KIRSHNER (Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics and Gordon and Betty Moore Foundation) and P. CHALLIS (Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)
- 6/39スローン・デジタル・スカイサーベイ(SDASS)で撮影された、遠方銀河の内部で発生した「Ia型超新星」。白色矮星(わいせい)が爆発を起こすIa型超新星は、銀河の距離を測定するための標準光源として利用されている(2015年3月27日提供)。(c)AFP PHOTO HANDOUT-NASA/SDSS
- 7/39チャンドラX線観測衛星が捉えた超新星残骸「MSH 11-62」。赤で示された不規則な形の高温ガスの外殻構造が、青で示された高エネルギーX線領域を取り巻いている(2014年11月20日提供)。(c)AFP PHOTO HANDOUT-NASA/CHANDRA X-RAY OBSERVATORY
- 8/39NASAが公開した、超新星残骸「とも座A」の合成画像。地球から7000光年の距離にあり、直径は10光年ほど。X線観測衛星が撮影した写真を合成したもので、低エネルギーのX線は赤、中レベルのX線は緑、高エネルギーのX線は青で示されている。超新星残骸が、編み目のような構造をした周囲の星間物質に向かって膨張していることが分かる(2014年9月10日公開)。(c)AFP PHOTO / NASA/CXC/IAFE/G.Dubner et al & ESA/XMM-Newton / HANDOUT
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- 9/39超新星の周囲で生じる宇宙のちりのイメージ図(2014年7月8日提供)。(c)AFP/EUROPEAN SOUTHERN OBSERVATORY/M.Kornmesser
- 10/39NASAと欧州宇宙機関(ESA)のハッブル宇宙望遠鏡が捉えた銀河団「MACSJ1720+35」の中心部。銀河団の巨大な重力が背後のより遠方にある天体からの光の進路を曲げ、明るさを増幅する「重力レンズ効果」が、写真右上の超新星カラカラに作用している(2014年5月1日公開)。(c)NASA/ESA/HUBBLE/AFP
- 11/39大マゼラン雲にある「スーパーバブル」の合成画像。恒星風と超新星爆発の衝撃波により、周囲のガスが押しやられて生まれる巨大な空洞がスーパーバブルだ(2012年8月31日公開)。(c)AFP/NASA
- 12/39欧州南天天文台(ESO)が公開した超新星1987Aの残骸の画像。中心部分に大量のちりが集まっている様子が初めて捉えられた(2014年1月6日公開)。(c)AFP/ESO/ALMA/NAOJ/NRAO/A.Angelich/NASA/ESA Hubble Space Telescope
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- 13/39NASAのチャンドラX線観測衛星が捉えた、非常にゆがんだ形をした超新星残骸「W49B」。内部には天の川銀河で最近形成されたブラックホールが存在する可能性がある。X線(青、緑)と電波(ピンク)、赤外線(黄)の観測データを合成して作成(2013年2月26日提供)。(c)AFP/NASA/CXC/MIT/L. Lopez
- 14/39NASAの高性能宇宙望遠鏡「NuSTAR」が捉えた超新星残骸「カシオペアA」(2013年1月7日提供)。(c)AFP/NASA/JPL-Caltech/DSS
- 15/39NASAが公開した超新星残骸「W44」の画像。残骸の直径は約100光年。欧州宇宙機関(ESA)のハーシェル宇宙望遠鏡と、X線観測衛星XMMニュートンの観測データを合成して作成(2012年11月19日公開)。(c)AFP/NASA/ESA/
- 16/39NASAのチャンドラX線観測衛星が捉えた渦巻銀河M83。赤、緑、青の部分はそれぞれ、X線エネルギーレベルの低中高に対応。エネルギーの放出状況は、M83にある超新星SN 1957Dの核が崩壊した際にできたパルサーの存在を示唆している(2012年8月1日提供)。(c)AFP/NASA
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- 17/39銀河「UGC 5189A」にある超新星「SN 2010jl」(上部の明るい紫色の光)。NASAのチャンドラX線観測衛星などによる観測データを合成して作成(2012年7月10日提供)。(c)AFP/NASA
- 18/39ハッブル宇宙望遠鏡の広視野惑星カメラ2が撮影した網状星雲の画像。網状星雲は数千年前に起きた超新星爆発で生まれた(1994年11月および1997年8月撮影)。(c)AFP/NASA
- 19/39NASAが公開した、超新星残骸「RCW 86」の合成画像。地球から約8000光年の距離にあり、直径は85光年。西暦185年に謎の「客星」が8か月にわたり夜空にとどまっていたと中国の天文学者が記しており、人類史上初めて記録に残された超新星爆発とされる(2012年2月15日公開)。(c)AFP/NASA
- 20/39記録上最古の超新星残骸「RCW 86」の赤外線画像。赤で示されている部分は、超新星爆発に関連するちり。NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡と広域赤外線探査衛星WISEの観測データを合成して作成(2011年10月26日提供)。(c)AFP/NASA
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- 21/39デンマークの天文学者ティコ・ブラーエが1572年にカシオペア座で発見した超新星の残骸を、NASAのチャンドラX線観測衛星が撮影した画像。地球から約1万3000光年の距離にある、典型的な「Ia型超新星残骸」と考えられている(撮影日不明)。(c)AFP/NASA/MPIA/CALAR ALTO OBSERVATORY
- 22/39NASAのハッブル宇宙望遠鏡が撮影した超新星1987Aの残骸(2011年9月14日公開)。(c)AFP/NASA, ESA, and P. Challis (Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)
- 23/39NASAの広域赤外線探査衛星「WISE」が撮影した超新星残骸「IC 443」の画像。爆発した恒星の残骸で、5000年から1万年前に超新星となった。爆発する際の衝撃波が周囲のちりやガスなど星間物質を吹き飛ばして熱し、超新星残骸を形成すると考えられている(2011年2月8日公開)。(c)AFP/NASA/JPL/CALTECH/UCLA
- 24/39超新星「SN 1572」(左上の赤い天体)と星形成領域「S175」(中央右)。1572年に初めて出現したときは金星と同じくらい明るく、昼間でも肉眼で見ることができた。写真右側のちりやガスが集まる星形成領域「S175」は直径が35光年で、地球からの距離は約3500光年(2010年7月14日公開)。(c) AFP/NASA/JPL
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- 25/39NASA が提供した大マゼラン雲の中にある超新星残骸N49の合成画像。N49は約5000年前に誕生し、爆発のエネルギーは平均的な超新星の約2倍だったとみられる(2010年6月1日提供)。(c)AFP/NASA
- 26/39NASAが公開した超新星残骸「かに星雲」の画像。中心には、小さな街程度の大きさで太陽ほどの質量を持つパルサー(中性子星)、「かにパルサー」がある(2010年3月3日提供)。(c)AFP
- 27/39チャンドラX線観測衛星が捉えた超新星残骸「1E 0102.2-7219(E0102)」。地球から約19万光年の距離にある近傍銀河の小マゼラン雲内にある(2009年7月23日公開)。(c)AFP/NASA
- 28/39NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が捉えた、超新星残骸「カシオペアA」から放出された最初の閃光。丸で囲まれている部分が6個の高温ガスの塊で、閃光の影響で異常に熱くなっている。中央付近の大きな白い球形がカシオペアA(2008年10月2日提供)。(c)AFP/NASA/JPL-CALTECH/ E.DWEK AND R. ARENDT
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- 29/39ハッブル宇宙望遠鏡に搭載されているカメラが観測した超新星1006の残骸からの光を合成した画像。超新星爆発による高速の衝撃波で熱せられた水素ガスは、可視光でエネルギーを放射するため、衝撃波面の位置と形状を詳細に知ることができる(2008年7月7日提供)。(c)AFPNASA/ESA/HUBBLE HERITAGE TEAM
- 30/39射手座で発見された超新星「G1.9+0.3」。140年前ごろに発生したとみられ、天の川銀河系で見つかった最も新しい超新星と考えられている(2008年3月14日提供)。(c)AFP/NASA
- 31/39超新星残骸「SNR 0519-69.0」。大マゼラン雲での恒星爆発の後に形成された。画像の青色部分は、NASAのX線観測衛星チャンドラが捉えた数百万度という高温のガスで、赤色の外縁部と画像全体に広がる星々は、ハッブル宇宙望遠鏡が可視光で捉えた(2015年1月23日提供)。(c)AFP/NASA/CXC/SAO
- 32/39上:地球から約2億4000万光年離れた銀河で発生した超新星SN 2006gyの想像図。左下:銀河NGC 1260の中心核と超新星SN 2006gy(明るい方が後者)。右下:NASAのX線天文衛星チャンドラによる画像(2007年5月8日提供)。(c)AFP/NASA/CXC/Illustration: M.Weiss; X-ray: NASA/CXC/UC Berkeley/N.Smith et al.; IR: Lick/UC Berkeley/J.Bloom & C.Hansen
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- 33/39NASAと欧州宇宙機関(ESA)のハッブル宇宙望遠鏡が撮影した超新星「カシオペアA」の残骸。天の川銀河で最も新しい超新星残骸の一つとして知られる(2006年8月29日公開)。(c)AFP/NASA/ESA
- 34/39NASAが公開した、超新星残骸「N132D」の多波長合成画像。この大質量星の爆発は、約16万光年の距離にある近傍銀河の大マゼラン雲内で約3000年前に発生した(2005年10月4日公開)。(c)AFP/NASA/ESA
- 35/39独天文学者ヨハネス・ケプラーが1604年にへびつかい座で発見した「ケプラーの超新星」の残骸の画像。NASAのハッブル宇宙望遠鏡、スピッツァー宇宙望遠鏡、チャンドラX線観測衛星の観測データを合成して作成。直径が14光年で、秒速2000キロで膨張している(2004年10月7日公開)。(c)AFP/NASA
- 36/39NASAのチャンドラX線観測衛星が捉えた、酸素を豊富に含む若い超新星残骸「G292.0+1.8」。直径36光年の放出物質に囲まれた中心部にはパルサー(規則的に電磁波を放出する天体)が存在する(2001年10月23日公開)。(c)AFP/NASA
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- 37/39NASAのチャンドラX線観測衛星が撮影した、近傍銀河の小マゼラン雲内にある超新星残骸「E0102-72」の画像。地球から約19万光年の距離にあり、超新星爆発から約1000年後の姿とみられる(2000年4月10日公開)。(c)AFP/NASA
- 38/39NASAのチャンドラX線観測衛星が初めて撮影した超新星「カシオペアA」の残骸の画像。中心付近にある明るい天体は、超新星爆発で残された中性子星かブラックホールの可能性がある(1999年8月26日公開)。(c)AFP/NASA
- 39/39NASAが公開した超新星残骸「G11.2-0.3」の中心に位置するパルサー(規則的に電磁波を放出する天体)の画像。このパルサーは西暦386年に中国の天文学者らが目撃した超新星で形成されたと考えられている(2001年1月10日公開)。(c)AFP/NASA
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【7月19日 AFPBB News】恒星には人間と同様に誕生と死がある。星の寿命は数百万~数百億年で、質量の大きな星は寿命が尽きる際に大爆発を起こす。新たに星が出現したかのように見えるので「超新星」と呼ばれる。
爆発の後に残る星の死骸が秒速数千キロで膨張を続ける超高温のガス球で、これが「超新星残骸」と呼ばれる天体だ。
星は水素がヘリウムに変わる核融合反応で輝いている。星が年老いて中心部で核融合燃料の水素が尽きると、大きく膨張して赤く光る赤色巨星となる。この段階では星内部でヘリウムから炭素、酸素をつくる別の核融合反応が進行する。質量が太陽の数倍以上の大質量星では、さらに核融合反応が進んで鉄までの重元素がつくられる。
大質量星の他、質量が太陽の数倍以下の比較的軽い星の「燃えかす」である白色矮星(わいせい)が引き起こす超新星爆発もある。
超新星爆発によって、星内部でつくられた元素が宇宙空間にまき散らされると同時に、爆発の高温高圧下で鉄以上の重い元素が合成される。これらの元素は長い時間を経て再び集まり、新たな恒星や惑星、その上で生まれる命を形成する。地球上にあるほぼ全ての物質も超新星爆発に由来すると考えられ、人間の「材料」になっている。(c)AFPBB News