【6月13日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)は12日、グループBの試合が行われ、フィンランドが1-0でデンマークを下し、主要国際大会初出場で初勝利を飾った。だが、この一戦ではデンマークのクリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)が前半終盤にピッチ上で突然倒れるという、結果以上に大きな出来事があった。

 エリクセンはピッチ上で医療スタッフからCPR(心肺蘇生法)を施されるなど一時は命も危ぶまれ、母国の首都コペンハーゲンのスタジアムも衝撃で沈黙した。チームメートは救命対応を受けるエリクセンを囲むようにして円をつくり、中には取り乱す選手もいた。

 試合は約2時間の中断を経て再開後の60分、フィンランドがヨエル・ポーヤンパロ(Joel Pohjanpalo)のヘディングゴールで先制すると、その後相手のピエール・エミール・ホイビュルク(Pierre-Emile Hojbjerg)のPKも阻み、そのまま勝利をつかんだ。

 しかし、デンマークサッカー協会(DBU)はその後、病院に搬送されたエリクセンは意識があり、チームメートとも会話のできる状態だと明かしている。

 DBUでディレクターを務めるピーター・ムーラー(Peter Moeller)氏はデンマーク放送協会(DR)に対し、「彼(エリクセン)とは連絡が取れている。選手たちもクリスティアンと話をした」と述べ、「最高のニュースだ。彼は大丈夫で、選手たちも彼のために試合をしている」とコメントした。(c)AFP