【6月12日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2021)は11日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は3-6、6-3、7-6(7-4)、6-2で第3シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を下し、自身大会6度目、四大大会(グランドスラム)では通算29度目の決勝進出を決めた。

 2016年大会覇者のジョコビッチは、通算58回目となったナダルとの歴史的な大一番で大勝利を収め、キャリア19回目のグランドスラム制覇と、全てのメジャー大会で2回以上優勝するという50年以上ぶりの快挙達成に向けて前進した。

 ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)でナダルと対戦するのは決勝で敗れた3試合を含めてこれが8度目で、白星を挙げるのは2015年大会に続きこれが2度目となったジョコビッチは、手に汗握る4時間11分の激闘を終えた後、「このような素晴らしい試合で、ラファ(ナダル)と対戦するのは名誉なことだ」と話すと、「仏パリでは、今夜がこれまでで最高の試合になった」と喜んだ。

 一方、通算13度の全仏覇者でこの試合に勝てば近代では大会最年長のファイナリストとなるはずだった35歳のナダルは、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と並ぶグランドスラム通算20勝のままとなった。

 全仏では16年前の大会デビューから計108試合を戦ってこれがわずか3敗目となったナダルは、通算14回目となる同大会の準決勝で初めて敗れた後、「戦い抜いたけれど、きょうは自分にとってベストの日ではなかったようだ」と振り返り、「勝つときもあれば、負けるときもある。絶好のチャンスはあった。いくつか激しい打ち合いがあったが、そこで疲労が出てしまった」と語った。

 ジョコビッチは13日の決勝で第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)との対戦が決定。チチパスは6-3、6-3、4-6、4-6、6-3で第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を退け、ギリシャ勢では初めてグランドスラムの決勝進出を果たした。(c)AFP/Dave JAMES