【6月11日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領(43)が地方訪問中に男から顔に平手打ちを受けた事件で、同国南東部バランス(Valence)の裁判所は10日、この男に禁錮1年6月(うち執行猶予1年2月、実刑4月)の有罪判決を言い渡した。

 男はダミアン・タレル(Damien Tarel)被告(28)。8日にドローム(Drome)県タンレルミタージュ(Tain-l'Hermitage)で起きた事件を受けて身柄を拘束されていた。検察は裁判で、被告の行為は「全く容認できない」もので、「意図的な暴力行為」だと主張した。

 被告は取り調べに対し、「直感的に、何も考えずに行動した」と供述。ニュース専門の民放BFMによると、公判では反政府運動「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」に対する共感を示し、友人らと共にマクロン氏に卵かパイを投げることを考えていたと陳述し、「マクロンはこの国の衰退を象徴している」と語った。

 被告は判決後、そのまま拘束下に置かれ、刑期を開始する見通し。ただしフランスでは、2年未満の禁錮刑は収監を伴わない刑に変更される場合がある。(c)AFP